はぐれ者の単騎特攻

ニチアサや読書について書くはずです

妖怪ウォッチ4++を買った

妖怪ウォッチ4++を買った。ので改めて私の妖怪ウォッチへの思いを書いてみたい。

私は妖怪ウォッチ好きのつもりでいるが実際に遊んだゲームは「2」(本家)だけだしアニメもとびとびでしか見られていない(強いて言えばコロコロ版の漫画も途中までは読んでいた)。なんでそんな自分が妖怪ウォッチ好きのつもりでいられるかといえば「2」が本当に大好きだからだ。現代風の街並みやどこか懐かしい自然に溢れた田舎町、商店街に見えない世界の入り口が覗く、どこか不気味な世界観に心底魅了された。それは子供の頃に抱いていた感覚にどこか通じる。下校が遅れて普段と違いすっかり暗くなった通学路に伸びる電柱の影、「なにか」がそこにいるような気がして後ろ髪をひかれながらも足早に立ち去る。そんな光景がふと蘇るのだ。

妖怪ウォッチのプレイヤーは異界に干渉するのみではなく、不意に異界からの干渉を受けることになる。たとえば見知らぬ男が不意に現れて箱を手渡して去っていく。手渡された箱に触れなければ問題ないが、開けてしまうと「犬時間」が始まり犬になってしまう。その間は吠えることと移動しかできずただただ人間に戻れるのを待つしかない。こんな理不尽が私にはたまらなく気持ちよかった。「なぜなのか」を問うても意味はない。ただ「そこにある」ものを受け入れるしかない。

小学生として過ごすスクールライフも作りこまれている。おばあちゃんの家で食べる朝ごはん、前田さんや酒井さんとの夜の廃病院への潜入、漁師のおじさんに乗せてもらった船での釣り……全てが面白い。

妖怪のキャラクター性も抜群だ。かつての伝統的な妖怪(の一部)が日常の不思議を説明する役割を担っていたように(枕返しなんて寝相が悪い人間の言い訳でしょう)に妖怪ウォッチに登場する妖怪も現代人の抱える小さなままならなさを背負ってくれる。ネタバレリーナは取り付いた人間をネタバレ魔にしてしまう。全く厄介な妖怪なのだがネットでは必ず出会うネタバレ魔にも彼女がとり付いているのかもしれないと考えると少し楽しくなってはこないだろうか。……私は結構本気でこの手の空想に癒されるのだがどうだろう。

魅力を語り付くせないほどに「2」は素晴らしい。2015~16年当時の私は生活のバランスを崩すほどに妖怪と友達になることや自転車レース、妖怪バスターズに打ち込んでいた。そう、この妖怪バスターズも「単独でパッケージ化できるんじゃない?」と言ってしまうほどの面白いミニゲームだった(その後「妖怪ウォッチバスターズ」として商品化された)。好きな妖怪を選び、使い魔や鬼が歩き回る町で鬼玉と呼ばれるアイテムを集め回る「ドロケー」のようなゲームだ。通信プレイの戦略の自由さもソロプレイの緊張感も病みつきになること必至。

過去と現在のさくらニュータウン(桜町)とその周辺や異世界を駆け回っていたころ私は妖怪ウォッチ世界の住人で、実際に住んでいる街のように土地勘すらも働いていた。つまり人間世界ならどこに立っていようと右手側にはどんな街があるのかが感覚としてわかっていた。実生活上の都合もあって「3」も「バスターズ」もプレイできなかったがこれらの経験が私を妖怪ウォッチ好きたらしめていた。しかし、そろそろ感覚をアップデートしなければなるまい。

いずれ3にも手を出すがひとまずは++を楽しみたい。